テレアポが通用しない今の新規開拓チャネルの選び方

テレアポで、こんな手詰まりになっていませんか
- リストの上から電話しても、ほとんど出てもらえない
- 受付で止められ、担当者にすらつながらない
- かける数だけが増えて、現場が疲弊している
このどれかが続いているなら、問題はかける量ではなく、入り方にある。テレアポで初対面から押す入り方が、いま最も断られやすくなっている。
結論:相手の見込みでハイタッチとテックタッチを分ける
テレアポが通用しにくくなった今は、単一チャネルに頼らず、相手ごとにチャネルを使い分ける。絶対に取りたい優良顧客には、手紙・紹介・イベントでの接触といった手間のかかるハイタッチを使う。それ以外には、コストを抑えたテックタッチで広く当たる。判断の軸は、その相手にどれだけの見込みがあるかだ。キーマンが分からない相手には、いきなり送らず、一次情報を持つ人に聞いて宛先の仮説を立ててから当てる。共通するのは、テレアポで初対面から押すのではなく、断られにくい状態を作ってから接触することにある。
チャネル比較表
新規開拓のチャネルは、差別化のされやすさと工数で使い分ける。
チャネル | 差別化のされやすさ | 1件あたりの工数 | 向く相手 |
|---|---|---|---|
紹介(顧問・取引先・金融機関経由) | 高い。信頼を借りて断られにくい | 中。つてを探す手間がかかる | 絶対に取りたい優良顧客 |
手紙 | 高い。売り込みに埋もれない | 中〜高。1通ごとに時間がかかる | 連絡先が不明な役職者 |
イベント・登壇への接触 | 高い。共通の話題から入れる | 中。登壇情報を調べる手間がある | 直接つながりにくい業界のトップ層 |
ビジネスSNS | 中。導入企業に限られる | 低。オンラインで完結する | SNSを業務で使う企業 |
テレアポ | 低い。数が多く埋もれる | 低。数を当てられる | 連絡先が分かり、優先度の低い相手 |
なぜテレアポが通用しにくくなったのか
テレアポの効きが落ちているのは、営業を受ける側が売り込みに慣れ、身構えているからだ。同じような電話が大量にかかってくる中で、知らない相手からの電話は最初から警戒され、出てもらえない。
一番望ましいのは、優良顧客のキーマンに直接つながり、話がスムーズに進むことだ。そこから逆算すると、初対面からいきなり押すテレアポは、最も断られやすい入り方になる。だからこそ、断られにくい状態を先に作るチャネルへ比重を移す必要がある。
ハイタッチとテックタッチを分ける
すべての相手に手間をかけるのは現実的ではない。相手を、手間をかけるハイタッチと、コストを抑えるテックタッチに分ける。
絶対に取りたい、見込みの大きい相手にはハイタッチを使う。手紙、紹介、イベントでの接触など、工数はかかるが断られにくい手を尽くす。見込みがそれほど大きくない相手には、テックタッチで広く当たる。1件あたりのコストを下げ、つながれる範囲でつながる。この線引きの軸は、その相手にどれだけの見込みがあるかにある。誰にどのチャネルを使うかを決める基準を持たないまま数を打つと、工数が見込みの薄い相手に流れていく。
ハイタッチの主なチャネル
手間をかける相手には、次のチャネルを組み合わせる。
紹介は、顧問や取引先、金融機関など、信頼のある人を経由して当てる。相手は知らない売り込みではなく、信頼できる人からの紹介として受け取るため、断られにくい。イベントや登壇への接触は、業界のトップ層に効く。相手が登壇する場を調べ、その発信への共感を入り口にして接触する。共通の話題から入れるため、初対面の壁が低い。社内の縁故も使える。この相手に当たりたい、と社内で共有すると、思わぬつてが見つかることがある。
そして手紙。売り込みに埋もれない接点になる。連絡先が分からない役職者にも、差別化した一通で届けられる。手紙が効く理由は、丁寧さそのものより、他がテレアポで押してくる中で埋もれないことにある。
キーマンが分からない相手への当て方
手紙や個別アプローチで詰まるのが、誰に当てるかだ。宛先が読めない相手には、次の順番で当てる。
第一に、一次情報を持つ人に聞く。その業界や組織を知る人、つてのある相手に、誰に当てるのが良いかを聞く。第二に、聞いた情報をもとに、どの役職・どの部署がキーマンになりやすいかの仮説を立てる。第三に、その仮説に沿って当てる。外れても、次にどこを当てるかの手がかりが残るため、無駄打ちが減る。
届かない壁もある。役職者宛の手紙が秘書のスクリーニングで止まる、超大企業では手紙の数が多く処分される、といったことが起きる。開封コストを下げる工夫(ハガキ化や同封物)と、送り手と受け手の役職の対等性で対応する。経験の浅い担当がいきなり相手の取締役に送ると違和感を持たれるため、役職者宛には相応の立場の名前で送る。
テックタッチで数を担保する
見込みの大きくない相手には、コストを抑えて広く当たる。ここで課題になるのが、手間のかかる手法をどう効率化するかだ。たとえば手紙は1通あたりの作成に時間がかかるため、そのままでは送れる数が限られる。作成を仕組み化して数を増やすなど、工数を下げる工夫で、テックタッチの範囲を広げる。ハイタッチで取りこぼす相手を、ここで拾う。
まず、この1つから
絶対に取りたい相手を3社挙げてみる。そのうえで、その3社に今どのチャネルで当たっているかを書き出す。もしテレアポだけなら、その相手にこそ、紹介や手紙といったハイタッチを一つ足すところから始める。
よくある質問
Q. テレアポはもうやめるべきですか。
A. やめる必要はありません。連絡先が分かり優先度の低い相手には、コストの低いテックタッチとして残せます。ただし優良顧客への入り口をテレアポ一本にするのは避けます。
Q. ハイタッチとテックタッチはどう分けますか。
A. 相手の見込みの大きさで分けます。絶対に取りたい優良顧客には手紙・紹介・イベント接触などのハイタッチを、見込みの小さい相手にはコストを抑えたテックタッチを使います。
Q. キーマンが誰か分からないときはどうすればよいですか。
A. いきなり送らず、一次情報を持つ人に聞いて宛先の仮説を立ててから当てます。事前に情報を集めると当てる精度が上がり、無駄打ちが減ります。
Q. なぜ手紙が効くのですか。
A. 内容そのものより差別化になるからです。テレアポや売り込みが多い中で、手書き風の手紙は受け取る数が少なく、思わず開きたくなる接点になります。
Q. どのチャネルから始めればよいですか。
A. チャネルから決めません。まず当たりたい相手を明確にし、その相手に最も届くチャネルを選びます。相手ありきで組み立てます。
まとめ:チャネルは相手ありきで選ぶ
テレアポが通用しにくくなったのは、受け手が売り込みに身構えているからだ。単一チャネルに頼らず、相手の見込みでハイタッチとテックタッチを分ける。優良顧客には手紙・紹介・イベント接触で断られにくい状態を作り、キーマンが分からなければ仮説を立ててから当てる。それ以外には効率化して広く当たる。チャネルありきではなく、当たりたい相手に最も届く手段を選ぶことが起点になる。
新規開拓でつまずく会社の多くは、当たりたい相手とチャネルの組み合わせが決まっていない。ディーノは、この組み合わせを設計し、再現できる形にして社内に残すところまでを支援している。手紙もSNSも紹介も、単発の施策ではなく、相手起点の型の一部として組み立てる。
自社の新規開拓を見直すなら、まず絶対に取りたい相手を数社挙げ、今どのチャネルで当たっているかを書き出すとよい。ディーノのサービス資料では、チャネルの組み合わせ方を整理している。
