営業シーンにおける差別化の重要性

競合ソリューションがあふれ、顧客のもとには営業が殺到しています。同じ売り方では埋もれます。
この記事は、営業の差別化とは何か、なぜ多くの営業が埋もれるのか、他社がやらない・言わないことをどう設計するかを、具体的なトーク例まで示します。
多くの営業と、差別化する営業
場面 | 多くの営業(埋もれる) | 差別化(選ばれる) |
資料請求の直後 | 資料も読ませず即アポを迫る | 数分〜20分あけ「確認できましたか」、了解を取って話す |
商談の入り | 自社ソリューションを説明する | 近い規模の事例を示し「御社もこの課題は」と質問する |
進め方 | 相手を置き去りに質問攻め・商品説明 | 相手の課題を起点に話を広げる |
競合の扱い | 他社の悪口を言う | 他社を持ち上げ、選ぶ理由をフラットに伝える |
追客 | 3か月ごとに機械的な「状況どうですか」 |
他の営業がやりそうなこと・言いそうなことの逆を徹底することが、差別化の設計になる。
この記事の監修者
差別化とは|顧客が喜ぶ「他がやらないこと」
差別化とは、他の人がやっていないことで、顧客が求め、嬉しい・ありがたいと感じることを積極的にやることです。奇抜なことをやる必要はありません。相手の立場で、他の営業がやらない当たり前の配慮を積み重ねるだけでも、十分に差がつきます。
マーケティングSaaS(月額数十万円から、場合によっては数百万円規模)を売っていた立場でも、今は提案を受ける経営者の立場でも、差別化の効き目を強く感じます。売り手と買い手の両方を経験すると、埋もれる営業と選ばれる営業の差がよく見えます。
なぜ自分本位な営業が量産されるのか
営業を受けると、自分本位な人が非常に多いと感じます。無理やり口実をつけてアポを取る、よく分からない理由で15分の電話アポを取り付ける、3か月に1回「状況どうですか、変わりましたか」と機械的に電話する。こうした行動が生まれるのは、ノルマや目標、社内のプレッシャーのなかで、とにかくアポ数や接触回数を追ってしまうからです。
しかし、検討していない相手に押し売りをすると、引かれ、距離ができます。同じことをする会社が多いため、結果としてワン・オブ・ゼムに埋もれ、印象に残らず、本当に検討するタイミングで連絡をもらえません。売り手の都合で動くほど、成果から遠ざかります。
顧客はツール導入が目的ではない
顧客はツールの導入が目的ではなく、自分たちの課題解決を目的に情報収集をしています。一番参考にしたいのは、他社の事例や取り組みです。近い他社が導入しているから資料をダウンロードしてみよう、という流れで検討が進みます。
だからこそ、資料請求の直後に資料も読ませず電話でアポを迫るのは逆効果になります。相手の目的に沿って、課題解決を助ける順番で動くことが出発点です。
逆張りの型①|資料請求後のフォロー
資料請求後に電話をすること自体は問題ありません。ただし、数分から10分20分ほど間をあけます。すぐにかけると、資料を読む前に売り込まれた印象になるからです。
電話では、事前に「今お時間よろしいですか」と了解を取り、「資料請求ありがとうございます、確認できましたか」と入ります。細かいマナーに見えますが、これをやらない営業が多いため、そのまま差別化になります。
逆張りの型②|自社説明ではなく課題起点の質問
商談の入りで自社ソリューションの説明を始める営業は多いですが、顧客が知りたいのは自分の課題がどう解決するかだけです。説明ではなく質問から入ります。
たとえば「御社と近しい規模のこういう会社を支援した実績があります。御社もこういうお困りごとはありますか」と、事例を交えて課題を尋ねます。相手が「実はうちも」と話し始めたら、「もう少し詳しくお聞きできれば、情報提供できるかもしれません」と、課題を起点に話を広げます。
逆張りの型③|競合を持ち上げ、売り込まない
競合の悪口を言う営業は多いですが、聞いていて気持ちよくなく、器が小さく見えて逆効果です。むしろ他社を持ち上げます。「他社と比べてうちを選ぶとしたら、こういうパターンかもしれません」と、選ぶ理由をフラットに伝えます。
売る気を前面に出さず、フラットな目線で話すほうが、結果は出ます。相手を置き去りにして押すのではなく、判断材料を正直に渡すことが、信頼につながります。
返報性が効く
人には、もらったものを返そう、報いようとする返報性があります。自分都合ではなく顧客のために、他の人がやらないことでも役に立つならやっていくと、「この人はここまでしてくれた」という思いが残ります。そして本当に大きな契約の場面で、恩を返したいという気持ちから連絡が返ってきます。
先に価値を渡すことは、遠回りに見えて最短です。目先のアポ数ではなく、検討のタイミングで思い出してもらえる関係を作ることが、差別化の本質です。
差別化チェックリスト
商談や日々の対応が自分本位になっていないか、次で点検します。すべてを「差別化」の側にそろえるほど、選ばれる確率が上がります。
確認項目 | 差別化できている状態 |
資料請求後の連絡 | 少し間をあけ、了解を取ってから話している |
商談の入り | 自社説明ではなく、課題起点の質問から入っている |
競合の扱い | 悪口を言わず、選ぶ理由をフラットに伝えている |
売り込み | 押し売りにならず、判断材料を正直に渡している |
価値の順番 | 求める前に、先に役立つ情報を渡している |
よくある質問
Q. 営業の差別化とは?
他の営業がやらない・言わないことのうち、顧客が喜ぶことを積極的にやることです。
Q. なぜ押し売りは逆効果?
検討していない相手に迫ると引かれ、距離ができて埋もれるからです。
Q. 資料請求の直後はどうする?
数分から20分ほど間をあけ、了解を取ってから、課題を起点に質問します。
Q. 競合の悪口は言うべき?
逆効果です。他社を持ち上げ、選ぶ理由をフラットに伝えるほうが選ばれます。
Q. すぐ成果につながらない気がする
先に価値を渡すほど返報性が働き、検討のタイミングで連絡が返ってきます。関係づくりが最短の近道です。
まとめ
営業の差別化とは、他の営業がやらない・言わないことで、顧客が喜ぶことを積極的にやることです。ノルマ起点の押し売りや機械的な追客で埋もれる営業の逆を徹底し、資料請求後は間をあけて了解を取り、課題を起点に質問し、競合を持ち上げ、売り込まずに判断材料を渡します。先に価値を渡すほど返報性が働き、大きな契約の場面で連絡が返ってきます。他がやらないことをやる設計が、選ばれる営業をつくります。
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株式会社ディーノは「営業開発」の支援として、営業の立ち上げと立て直しに特化し、これまで10社以上を支援してきました。支援先では、葬儀DX SaaSの立ち上げ企業で初月のアポ目標150%を達成し、EC支援企業で月間アポ獲得数が1.5倍になり、データマーケ支援企業では支援翌週に初商談が生まれています。営業プロセスの設計から現場の実行まで、戦略と現場の両面で伴走します。まずは課題の壁打ちからご相談ください。
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