営業代行の種類は3つ|インサイドセールス代行が8割を占める理由
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営業のリソースが足りず代行を検討すると、どの会社もアポイント獲得の提案しか出してきません。商談も、既存顧客の深耕も任せたいのに選択肢がない、という声が多いです。
この記事は、営業代行が成立する3つの種類と、依頼ハードルがなぜ領域ごとに違うのかを、代行者が持ち込める知識の構造から示します。
営業代行の3つの種類
領域 | 主な業務 | 代行のしやすさ | 難易度を決める要因 |
|---|---|---|---|
インサイドセールス | リストからの架電、メール、アポイント獲得 | 高い。市場の8割から9割がここ | 反復回数が多く断られる回数も多いが、業務としては型化しやすい |
フィールドセールス | 商談、提案、クロージング | 低い | 事例の解像度、競合との差別化、商材と単価帯への習熟。リードタイムが長い |
カスタマーサクセス | 利用状況の改善、追加契約、プランアップ | 低い |
代行のしやすさを決めるのは需要ではなく、代行者が外から持ち込める知識の量。構成比は太田氏が支援現場で接した会社をもとにした会社数ベースの体感値。
この記事の監修者
営業代行とは何か
営業代行とは、ある企業が特定の業界やターゲット企業に営業をして自社の商材を広めたいときに、自社のリソースや資金の制約でそれが難しい場合に、営業経験のある他社に営業活動そのものを代わりに実行してもらうことです。
ソフトウェア系の企業の営業手法で見ると、マーケティングチームがリードを獲得し、インサイドセールスが架電やメールでアポイントを取り、フィールドセールスが商談をして受注を生み、カスタマーサクセスが契約済み企業の利活用改善や追加契約、プランアップを担当します。リソースが足りない企業からは、この各領域について代行してほしいという相談が入ります。
ただし、実際に代行として成立しているのは特定の領域に偏っています。会社数で見ると、全体の8割から9割がインサイドセールスの支援であることが多く、残りはフィールドセールスです。
代行が成立する前提|3つの知識
顧客の営業活動を代行するうえで重要な観点は3つあります。
1つ目は業界の知識です。その業界がどう成り立っていて、どういう課題感が一般的にあり、どういう形でソリューションを組んで解決できるのかという前提になります。
2つ目は競合他社の情報です。競合は何ができて、コストはどのくらいなのか。
3つ目は自社の情報です。自社のプロダクトは何ができて何ができないのか、コストはどのくらいなのか。
この3つの解像度が、そのまま代行のハードルの高さになります。業界の知識が中心で成立するのがインサイドセールス、3つすべてを求められるのがフィールドセールスとカスタマーサクセスです。
フィールドセールス代行が難しい理由
商談の代行でやることは、商品の概要説明、顧客の課題に対する提案、金額感の説明、他社との違いへの回答です。顧客のことを理解し、自社が何をできるかを分かっていれば問題なくできそうに見えます。
実際には事例を強く求められます。顧客側は、自社の商材にイメージが湧かない、自分たちの課題が本当に解決できるか分からない、潜在的な課題の段階で他社の動きを知りたい、という状態で商談に着座します。ここで、こういうパターンの顧客のニーズはこう解決でき、こういう効果が出る、とリアルに言えないと提案が刺さりません。商材のコモディティ化が進むほど、この差が出ます。
商材と単価帯のミスマッチも起きます。低単価商材を売っていた人が、いきなり高単価のソリューション提案をできるとは限りません。逆にソリューション営業をしていた人が低単価商材を担当すると、営業活動に投資できるコストが決まっているため1回2回のタッチで提案を終える設計になり、差を出しきれません。ターゲット業界の商習慣や動きも踏まえる必要があり、成果が出るまでのリードタイムは長くなります。その人が本当に商材にマッチして売れるかどうかは、やってみないと分かりづらいのが実態です。
カスタマーサクセス代行が難しい理由
カスタマーサクセスは、顧客の状況理解がフィールドセールスよりも深く求められます。顧客はもともと自社の課題を解決するためにソリューションを導入しています。何を課題と感じ、このサービスをどう使ってどんな理想を実現したいのか、というストーリーが顧客ごとに細かくあります。
提案の出し方も変わります。1年2年かけて大きく広げるケースもあれば、まず一部機能に絞って導入するケースもあります。フェーズが4つある中でフェーズ1ができたら2に進むという握りがあるのに、いきなり先のフェーズを提案すると、顧客側はそもそも今のことができていないという受け取り方になります。
営業は専門性が前提になります。自社ソリューションの機能理解が浅い相手には、顧客側も込み入った相談を持ちかけません。代行者が入ってすぐにアップセルが積み上がる展開は起きにくくなります。
それでも成立する切り出し方はあります。顧客ごとの導入経緯と目指す状態が社内で文書化されていて、代行側に渡せること。プロダクトの機能とできないことが一覧で共有されていること。この2つが揃っていれば、利用状況のモニタリングと、定型化された改善提案までは切り出せます。踏み込んだアップセル提案は社内に残す形が現実的です。
インサイドセールス代行が8割を占める理由
インサイドセールスが外注されやすいのは、業務の性質が反復的で、契約前の顧客に断られる回数も多く、社内でそのまま任せると担当者が辞めてしまうためです。工夫せずに社内でやろうとすると人が続きません。これが発注側の動機です。
同時に、業務が型化しやすいため代行側も収益性を担保できます。これが受注側の動機です。市場の8割から9割がインサイドセールス代行に寄っているのは、発注側のニーズがそこに集中しているからではなく、両方の動機が重なる領域がそこしかないからです。
インサイドセールス代行でも失敗するケース
インサイドセールスなら何でも代行できるわけではありません。営業しづらい商材の条件は、高単価、無形商材、関係者が多いことです。この条件が重なると、テレアポで同じトークを繰り返す中で、アポイントが取れるものと取れないものが分かれます。取れなさそうな商材は、代行に依頼しても難しいのが実態です。
依頼するときは、アポ数だけを代行会社に相談する形にしません。どういう形で依頼すればアポイントが取れそうになるのか、イメージを持ったうえで進めます。
依頼前の切り分け
自社の状況 | 該当する領域 | 依頼の可否 | 先にやること |
|---|---|---|---|
架電するリソースがない。担当者が定着しない | インサイドセールス | 依頼しやすい | ターゲットと訴求軸を決め、取れるアポの定義を合わせる |
商談はあるが受注に至らない | フィールドセールス | ハードルが高い | 事例の整備と、勝ちパターンの言語化 |
既存顧客の利用が伸びない | カスタマーサクセス | ハードルが高い |
代行会社を探す前に、自社が困っている領域を特定する。領域が違えば、市場に並んでいるサービスを買っても解決しない。
よくある質問
Q. 営業代行にはどんな種類がある?
インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの3種類です。市場に流通しているのは会社数ベースで8割から9割がインサイドセールス代行であることが多いです。
Q. 営業代行とインサイドセールス代行の違いは?
インサイドセールス代行は、営業代行の中でアポイント獲得までを担当する領域です。営業代行という言葉が指す範囲には商談や既存顧客の深耕も含まれますが、実際に提供されているサービスの大半はインサイドセールス代行です。
Q. 商談やクロージングは代行できる?
依頼はできますが難易度が高いです。事例の解像度と商材への習熟が必要で、成果までのリードタイムも長くなります。商材が分かりやすく単価が低い場合は比較的成立しやすいです。
Q. カスタマーサクセスは代行に出せる?
ハードルが高い領域です。顧客ごとの導入経緯とプロダクトの機能一覧が社内で文書化されていれば、モニタリングと定型の改善提案までは切り出せます。踏み込んだアップセル提案は社内に残す形が現実的です。
Q. インサイドセールス代行を依頼するときの確認点は?
アポ数の見込みだけを聞かないことです。高単価、無形商材、関係者が多いという条件に当てはまる場合は、どういう形で依頼すればアポイントが取れるのかを先に設計します。
まとめ
営業代行の種類はインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの3つに分かれ、市場の8割から9割はインサイドセールス代行に集中していることが多いです。この偏りは需要ではなく、代行者が外から持ち込めるのが業界の知識、競合他社の情報、自社の情報の3つに限られるという構造から生まれています。商談や既存顧客の深耕に困っているなら、市場に並んでいるアポ獲得代行を買っても解決しません。依頼先を探す前に自社が困っている領域を特定し、インサイドセールスの場合もアポ数ではなく、取れるアポの定義から合わせることが、外注を成功させる前提になります。
営業の型づくりから実行までを支援します
株式会社ディーノは「営業開発」の支援として、営業の立ち上げと立て直しに特化し、これまで10社以上を支援してきました。支援先では、葬儀DX SaaSの立ち上げ企業で初月のアポ目標150%を達成し、EC支援企業で月間アポ獲得数が1.5倍になり、データマーケ支援企業では支援翌週に初商談が生まれています。どの領域を外に出し、どこを社内に残すかの切り分けから設計します。まずは課題の壁打ちからご相談ください。
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