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営業電話で断られたときの切り返し|「3回切り返せ」が大手開拓で逆効果な理由

公開 更新

営業の現場では「断られても3回は切り返せ」と教えられることがあります。ところが、大手企業の部署に直接電話をかける大手開拓でこのやり方をそのまま使うと、相手の印象を悪くして、その会社に二度と連絡できなくなることがあります。

この記事は、営業電話で断られたときに、嫌われずに次の商談につなげる切り返しの手順を示します。

ポイント
断られたときに最も避けるべきは、嫌われて連絡できなくなることです。大手開拓は対象企業の数が限られ、1社を失う損失が大きいため、何度も切り返して押し切る方法は合いません。一方で、すぐに引き下がるだけでは何も残りません。目標を「その場でアポを取る」から「覚えてもらい、次に連絡する理由をもらう」に切り替えます。手順は、①謝る、②今の取り組みに満足しているかを聞く、③こぼれた不満を受け止める、④「その点で役に立つ情報があるときだけ連絡します」と伝える、⑤2〜3ヶ月後に、その不満に関する情報を持って連絡する、の5つです。

「3回切り返せ」が逆効果になる理由

1回目の切り返しで相手の声色が硬くなっているのに、2回目、3回目と重ねると、相手の中に「しつこい会社」という記憶が残ります。大手開拓では、同じ部署の担当者に手紙やLinkedInで当たり直すことも多く、一度悪い印象を持たれると、どの手段も届きにくくなります。

逆に、嫌われないことだけを意識して「失礼しました」とすぐに電話を切ると、相手の記憶には何も残りません。必要なのは、押し切ることでも引き下がることでもなく、次につながる一言を残すことです。

この記事の監修者

代表取締役

太田 大貴
株式会社ディーノ 代表取締役


新卒でSaaS企業に入社し、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスのManagerを経験。AIスタートアップの営業組織立ち上げではARRを1.8倍に、人材系スタートアップではIS組織の生産性改善により成約金額を140%に向上させた実績を持つ。株式会社ディーノ設立後は、営業組織の立ち上げ・型化から新規開拓の実行支援までを一気通貫で担当している。

関連リンク:note / X / YouTube

断られたときの切り返し5ステップ

ステップ

伝えること(例)

ねらい

①謝る

「そうでしたか、お忙しいところ失礼しました」

押し売りではないと示す

②満足度を聞く

「ちなみに、今のお取り組みには十分ご満足されている感じですか」

不満の有無を確かめる

③不満を受け止める

「そうなんですね。たとえばどのあたりが気になっていらっしゃいますか」

次に連絡する理由をもらう

④約束する

「その点でお役に立てる情報があるときだけ、〇〇さんにご連絡します。社名だけ覚えておいてください」

覚えてもらう

⑤再連絡する

「前回〇〇とおっしゃっていたので、社内で確認して情報をお持ちしました。30分だけいかがですか」

2〜3ヶ月後に商談につなげる

ディーノの支援現場で使っている流れ。言い回しは商材と相手に合わせて変える。

本当に満足している人は「満足しています」と答えます。そうでない人からは、「そういうわけではないけれど」と前置きして、費用が高い、導入後のサポートが足りない、更新の手続きが面倒、といった不満がこぼれます。この一言が、次に電話をかける正当な理由になります。

2〜3ヶ月後の再連絡で差がつく

世の中の営業電話の多くは、相手のことを調べずに「いかがですか」と繰り返すものです。その中で、前回の会話を覚えていて、相手の不満に関する情報を持ってくる会社は、それだけで区別されます。「そういえば、前にも電話をくれた会社だ」と思い出してもらえれば、3ヶ月後や半年後に商談につながることがあります。

再連絡の予定日と、聞いた不満の内容は、必ず記録に残します。記録がなければ、再連絡の電話はただの営業電話に戻ってしまいます。

電話の前にメールを送るべきか

いきなり電話をかけるのは相手の時間を奪うので、先にメールを送ってから電話したほうがいい、という考え方もあります。結論から言うと、効果はあまり変わらず、手間だけが増えます。1対1の体裁で定型の文面を送ると、かえって営業色の強い印象を残すこともあります。

大切なのは、メールを送るかどうかより、かける相手の選び方です。「この会社なら役に立てる」と言える根拠がある相手にだけ電話をかけます。根拠の作り方は「Why you / Why nowの作り方」で示しています。

代表アドレスへのメールは読まれない前提で

問い合わせ窓口や代表のメールアドレスに送ったメールは、受け取った人がボールを持ちたがらないため、ほとんどの場合そのまま流されます。返信がないのは、断られたのではなく、読まれていない可能性が高いと考えます。

同じ会社の別の部署や関連会社と取引があるなど、事実としての接点があるなら、それを文面の冒頭に書きます。そのうえで電話をかけ、担当の方の名前を聞いて、次からは名指しで連絡します。事実でない接点を装うことは、絶対にしません。名指しで当たる方法は「大手企業の代表電話はつながらないのか」で示しています。

つながらない相手に何度もかけない

電話に出てもらえない相手に、同じ日に何度もかけ直すのも避けます。着信は相手に見えています。出ないのには理由があり、多くは前向きな理由ではありません。時期を空けて、用件を変えてかけ直すほうがつながります。

よくある質問

Q. 断られた会社には、いつ再連絡すればいい?

2〜3ヶ月後が目安です。前回聞いた不満に関する情報や事例を用意してから連絡します。用件がないまま再連絡すると、ただの営業電話になります。

Q. 電話で商品の説明を詳しくしたほうがいい?

電話で長く説明するより、資料を見ながら話せる30分の打ち合わせを提案するほうが、相手もイメージを持ちやすくなります。電話の役割は、打ち合わせの約束を取ることです。

Q. トークスクリプトはどこまで作り込むべき?

流れと分岐は作り込みますが、読み上げている感じが伝わると、相手はすぐに身構えます。自然に話せるように、言い回しは話し手に合わせて調整します。

Q. 断られた会社の記録も営業代行に残してもらえる?

会社によります。ディーノの「オオテトル」は、部署直通架電・手紙・LinkedInで大手企業の決裁者に当たり、いつ、誰に、どう当たり、どんな理由で断られたかまで全件開示します。どの会社がどんな理由で断ったかを、再連絡の材料として自社に残せます。

まとめ

営業電話で断られたときに最も避けるべきは、嫌われて連絡できなくなることです。押し切るのでも引き下がるのでもなく、満足度を聞いて不満の種をもらい、2〜3ヶ月後にその情報を持って再連絡する。大手開拓では、この「覚えてもらう」切り返しが次の商談を生みます。

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