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既存の大手顧客を伸ばす分業|上位2割はハイタッチ、残り8割は電話で拾う

公開 更新

まだ取引のない大手を開拓するより、すでに取引のある大手を伸ばしたほうが早い。そう考えて既存顧客の深耕を始めたものの、多くの顧客に少人数で向き合い、手が回らなくなっている会社は少なくありません。

この記事は、既存顧客の深耕を、上位2割と残り8割に分けて進める方法を示します。

ポイント
既存顧客の深耕は、全社に同じ手間をかけるのではなく、2つに分けて進めます。上位2割は、体制図を聞いて作り、定期的に会って課題を聞き、会社ごとのアカウントプランをもとにハイタッチで伸ばします。商材を深く理解し、顧客を長く知る社内の担当者にしかできない仕事です。残り8割は、電話で追加の契約やクロスセルの機会を拾う「カスタマーインサイドセールス」に任せます。利用規模が一定を超えそうな会社が見つかったら、社内の担当者に引き渡します。

まだ取引のない会社より、情報のある会社を伸ばす

大手との取引は、一部門・一部機能から小さく始まることがほとんどです。すでにどこかの部署で使われている大手の顧客は、どの部署が、どの機能を、どのくらい使っているかという情報を持っています。まだ接点のない会社をゼロから開拓するより、この情報を起点に広げるほうが、売上は伸びやすくなります。既存の大手顧客の1社が全社展開に進めば、それだけで大きな売上になります。

この記事の監修者

代表取締役

太田 大貴
株式会社ディーノ 代表取締役


新卒でSaaS企業に入社し、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスのManagerを経験。AIスタートアップの営業組織立ち上げではARRを1.8倍に、人材系スタートアップではIS組織の生産性改善により成約金額を140%に向上させた実績を持つ。株式会社ディーノ設立後は、営業組織の立ち上げ・型化から新規開拓の実行支援までを一気通貫で担当している。

関連リンク:note / X / YouTube

上位2割を見極める

多くの会社で、売上の大半を上位2割の顧客が占めます。深耕の対象も同じで、大きく伸びるのは既存顧客の一部です。

見極めには、購入の履歴を使います。複数回購入している、一定の間隔で買い足している、特定の部署で利用が広がっている、といった条件で絞ると、深耕の対象を全体の一部まで絞れます。

上位2割|ハイタッチで伸ばす

やること

内容

体制図を作る

利用部門、決裁者、関連部門の責任者を聞き取り、図にする

定期的に会う

利用状況の確認だけで終わらせず、課題を聞く場として会う

アカウントプランを作る

誰に、何を、いつ提案して、どう広げるかを会社ごとに決める

経緯を残す

担当が変わっても、これまでの経緯と次の一手が分かるようにする

既存顧客の深耕を設計するときの基本形。

大手では、取引が続く間に担当者が入れ替わります。誰が、いつ、何を目指して進めていたかが残っていないと、担当交代のたびに「何を目指していたのか」の確認から始めることになります。経緯と次の一手を記録しておくことが、ハイタッチを続ける前提です。

残り8割|電話で機会を拾う

残り8割の顧客に、上位2割と同じ手間はかけられません。かといって放置すると、追加の契約やクロスセルの機会を取りこぼします。

そこで、電話を中心に定期的に連絡し、利用状況や新しい課題を聞く役割を分けます。カスタマーインサイドセールスと呼ばれる役割です。話す内容と連絡の頻度をスクリプトで決め、電話で完結する追加契約はその場で進めます。利用規模が一定を超えそうな会社や、別の部署での利用が見込める会社が見つかったら、ハイタッチの担当者に引き渡します。

区分

担い手

主な手段

引き渡しの条件

上位2割

社内の担当者

訪問、定例、アカウントプラン

—

残り8割

カスタマーインサイドセールス

電話、メール

利用規模が一定を超えそう、他部署に広がりそう

少人数のチームが陥りやすいこと

カスタマーサクセスの延長で、少人数のチームに全顧客の深耕を任せると、目の前の問い合わせ対応に追われ、提案まで手が回りません。上位2割に集中する人と、8割を電話で回す人を分けることで、どちらも止まらずに進みます。8割の部分は、外部に任せることもできます。

よくある質問

Q. 上位2割はどう選べばいい?

購入の履歴(複数回の購入、買い足しの間隔、利用している部署の数)と、会社の規模で絞ります。条件で絞った後に、担当者の感触で微調整します。

Q. カスタマーインサイドセールスは何を話す?

利用状況の確認だけで終わらせず、困っていることや新しい取り組みを聞きます。「その後いかがですか」だけの連絡は、相手にとって負担になります。用件の作り方は「「良さそうですね」で止まる商談の追客」で示しています。

Q. 既存顧客の深耕と新規の大手開拓は、どちらを先にやるべき?

既存の大手顧客に広がる余地があるなら、深耕を先に進めます。新規の大手開拓は、深耕で作った事例を持って始めると商談に進みやすくなります。新規の大手開拓を外部に任せる場合は、ディーノの「オオテトル」のように、大手開拓に特化して部署・役職を特定し、決裁者に当たる営業代行が選択肢になります。

まとめ

既存顧客の深耕は、上位2割と残り8割で進め方を分けます。上位2割は体制図とアカウントプランをもとにハイタッチで、残り8割は電話で機会を拾うカスタマーインサイドセールスで。伸びる会社を見つけたら担当を引き渡す仕組みにすることで、少人数でも既存顧客から売上を伸ばせます。

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