営業コンサルと営業代行の違い|成長フェーズで「戦略と実行の比率」を変える

営業の外部パートナーを探し始めると、「営業コンサル」と「営業代行」という2つの選択肢に必ず行き当たります。どちらも営業を良くするためのサービスですが、何を任せられるのか、何が社内に残るのかは大きく違います。
この記事は、営業の外注を検討している経営者や事業責任者の方に向けて、両者の違いと、自社に合う使い分けを整理したものです。ディーノが支援のなかで使っている「成長フェーズごとに戦略と実行の比率を変える」という考え方を中心に説明します。
ポイント
営業コンサルは戦略や仕組みを考える「頭脳」、営業代行はアポ獲得や商談などを実行する「手足」です。どちらが優れているかではなく、会社の成長フェーズによって必要な比率が変わります。営業の型がない時期は実行の比率を高く、組織が育つにつれて戦略や助言の比率を高くしていくのが基本です。企画がないまま代行だけを使うと、自社に合わないアポが増えてデータも残りません。選ぶ前に「社内に営業責任者がいるか」「ノウハウを社内に残したいか」「成果の定義を決められるか」を確認しましょう。
営業コンサルと営業代行の違い
まずは一般的な違いを表で整理します。
項目 | 営業コンサル | 営業代行 |
|---|---|---|
主な役割 | 戦略・仕組みを考える(頭脳) | 架電・アポ獲得・商談などを実行する(手足) |
成果物 | ターゲット定義、営業プロセス、トークの型、KPI設計など | アポ、商談、架電データ |
向く場面 | 営業の型をつくりたい、組織を立て直したい | 行動量が足りない、すぐに商談を増やしたい |
社内に残るもの | 考え方や資料(ただし実行しないと定着しにくい) | 成果(ただし契約次第でデータやノウハウが残らない) |
よくある不満 | 提案は立派だが、実行する人がいない | アポは来るが、自社に合わない |
営業代行にも種類があり、成果報酬型・時間報酬型などで中身が変わります。種類の違いは営業代行の種類は3つで詳しく説明しています。
「頭脳だけ」「手足だけ」が失敗しやすい理由
営業コンサルだけを入れると、戦略は整っても実行する人が社内にいなければ動きません。反対に、営業代行だけを入れると、行動量は増えても「誰に、何を、なぜ今」という企画がないままです。その結果、自社に合わないアポが増え、何が効いたのかを示すデータも残りません。
これはツールでも同じです。営業の設計がないままSFA(営業支援システム)を入れても、入力項目が実態に合わず、使われなくなります。
代行・コンサルの契約が抱えやすい問題
代行会社やコンサル会社との契約は、長期で型にはまった内容になりがちです。会社の状況は数か月で変わるのに、契約内容は最初のまま、ということが起こります。
また、業界の一般論として、営業代行は商材の売れ行きに左右されます。商材が売れなければ、成果が出ないまま解約に至ることもあります。外注する前に、自社の商材と市場のどこに勝ち筋があるのかを一緒に考える工程が必要です。
この記事の監修者
成長フェーズで「戦略と実行の比率」を変える
外部パートナーを使う場合は、会社の成長フェーズに合わせて、代行(実行)と戦略の比率を変えるのが効果的です。比率の目安は次のとおりです。
フェーズ | 会社の状態 | 外部パートナーの役割 | 比率の目安 |
|---|---|---|---|
混沌期 | 営業の型がない。社長が営業している | 1人目営業 | 代行80%・戦略20% |
拡大期 | 営業メンバーが増え、教える人が足りない | マネージャー兼トレーナー | 代行40%・戦略60% |
安定期 | 型ができ、社内で回り始めている | アドバイザー | 代行10%・戦略90% |
契約内容は3か月ごとに見直し、比率を切り替えるとよいでしょう。戦略(頭脳)と実行(手足)を行き来できるパートナーを選ぶ、という考え方です。
混沌期:まず自分たちで動いて型を探す
営業の型がない時期に、いきなり戦略だけを描いても机上の空論になりがちです。実際に電話をかけ、商談をして、どの業界のどの部署に、どんな言い方なら話を聞いてもらえるのかを確かめる必要があります。この時期は実行の比率を高くし、手を動かしながら型を探します。社長に営業が集中している状態については営業の属人化とはも参考にしてください。
拡大期:型を人に移す
型が見えてきたら、次は社内のメンバーができるようにする段階です。トークスクリプト、管理表、マニュアルを整え、メンバーの通話を聞いて指導します。外部パートナーは実行を減らし、教える役割に重心を移します。
安定期:社内で回し、外部は助言に回る
社内で営業が回り始めたら、外部パートナーは数字の見方や新しい施策への助言に回ります。この時期にまで実行を外部に頼り続けると、ノウハウが社内に溜まりません。
▶ 大手企業の決裁者との商談づくりを任せるなら
オオテトルの詳細を見る →
営業代行を使う前に確認したい自社の限界
営業を自社だけでやる場合、よく突き当たる限界は次の3つです。
- 人手が足りず、行動量が出ない
- リストを一巡すると、次にかける先がなくなる(リストの枯渇)
- 担当者にはつながっても、決裁に関わるキーマンに届かない
一方で、既存の営業代行にも限界があります。成果報酬型は「取りやすいアポ」に偏りやすく(理由は大手開拓に成果報酬型の営業代行が向かない理由で解説しています)、時間報酬型は行動量は出ても成果の約束がありません。どちらの限界を解きたいのかによって、選ぶべきパートナーが変わります。大手企業の開拓で外注先を比べる場合は大手開拓の外注先比較で整理しています。
営業コンサル・営業代行の選び方チェックリスト
外部パートナーを選ぶ前に、次の項目を確認してください。
- 自社は混沌期・拡大期・安定期のどのフェーズか
- 社内に営業責任者(営業部長に当たる人)がいるか
- 外注した結果、ノウハウやデータを社内に残したいか
- 成果の定義(どんな商談を「有効」とするか)を事前に決められるか
- 架電データや商談記録を全件開示してもらえるか
- スクリプトやマニュアルなどの成果物が、契約終了後も手元に残るか
- 契約内容を途中で見直せるか(長期の固定契約になっていないか)
社内に営業責任者がいない場合は、戦略と実行の両方を担えるパートナーが向いています。営業責任者がいて、行動量だけが足りない場合は、実行中心の営業代行で足ります。有効商談の決め方は有効商談とはを参照してください。
ディーノが成果物とデータを残す理由
ディーノは、架電ログや商談記録などのデータを全件開示し、スクリプトやマニュアルなどの成果物を御社に残す方針をとっています。外部パートナーが抜けた途端に営業が止まる状態をつくらないためです。営業責任者が持つべき資産の一覧は営業部長の役割で紹介しています。
なお、ディーノは「営業代行」「営業コンサル」という言葉ではなく、「営業開発」という言葉で発信しています。どちらの言葉も、外に任せきりにするイメージを持たれやすいためです。また、立ち上げフェーズ向けのコンサル+代行とは別に、大手企業の開拓に特化し、有効商談数を保証する「オオテトル」というサービスに分けています。目的が違えば、適した契約の形も違うからです。
よくある質問
Q. 営業コンサルと営業代行、両方に頼むべきですか?
別々の会社に頼むと、戦略を考える側と実行する側の間で情報が途切れやすくなります。両方が必要な時期であれば、戦略と実行を行き来できる1社にまとめたほうが、改善のサイクルが速く回ります。
Q. 営業代行だけで成果が出ることはありますか?
ターゲットとトークの型がすでに決まっていて、足りないのが行動量だけであれば、営業代行だけでも成果は出やすいです。型が決まっていない場合は、まず企画から始める必要があります。
Q. 契約期間はどれくらいが目安ですか?
ディーノでは3か月ごとに契約内容を見直しています。会社の状況は数か月で変わるため、長期の固定契約よりも、区切りごとに比率を切り替えるほうが無駄がありません。
Q. 大手企業の開拓だけを頼みたい場合は?
大手開拓に絞るなら、成果の定義を事前に決めて有効商談数を保証する形が向いています。詳しくはオオテトルとはをご覧ください。
まとめ
営業コンサルは「頭脳」、営業代行は「手足」です。大事なのはどちらを選ぶかではなく、自社のフェーズに合わせて戦略と実行の比率を変えることです。営業の型がない時期は実行中心で型を探し、拡大期は人に移し、安定期は社内で回して外部は助言に回ります。選ぶ前に、営業責任者の有無、ノウハウを残したいか、成果の定義を決められるかを確認しましょう。
関連記事
大手開拓を、有効商談数の保証付きで支援します
ディーノの「オオテトル」は、部署直通番号への架電、CxOレター、LinkedInを組み合わせて、大手企業の担当部署との有効商談をつくる営業代行です。事前に有効商談の条件を決め、約300件・10万円(税別)のテストアプローチで取れる数を確かめてから本契約に進みます。
まずは資料を見る(無料)→ / 相談する →

