テレアポの名乗り方|知名度が低い会社でも担当者につながる入り方

テレアポで最初の一言を言った瞬間に「結構です」と切られてしまう。受付で「どういったご用件でしょうか」と聞かれ、説明しているうちに断られる。こうした悩みの多くは、名乗り方で変わります。特に、相手が社名を知らない会社ほど、最初の数秒の入り方が大切です。
この記事では、ディーノがアポインターの研修で使っている名乗りの型と、実際の通話の録音レビューで指導している内容をもとに、テレアポの名乗り方を説明します。知名度が低い会社が受付を通り、担当者につながるための工夫も紹介します。
ポイント
テレアポの名乗りは「あっ、お世話になっております、〇〇の△△です!」のように、「申します」ではなく「です」で短く言い切ります。へりくだった入り方は営業電話だと見抜かれ、「大丈夫です」で切られやすくなります。受付ではIT用語や「サービスのご案内」を避け、担当者には分かり受付には何の話か分かりにくい言葉で呼び出します。知名度が低い会社は、自社名ではなく相手がすでに知っている文脈から入るのが基本です。冒頭で電話口の相手の名前を聞き、次の電話につなげることも忘れないでください。
テレアポの名乗り方の基本形
ディーノの研修資料「トークの基礎」では、電話の入りを次の形にしています。
「あっ、お世話になっております、〇〇の△△です!」
ポイントは3つです。
ポイント | よくある言い方 | ディーノの型 |
|---|---|---|
名乗りの語尾 | 「〇〇の△△と申します」 | 「〇〇の△△です」 |
相手の呼び方 | 「△△様」 | 「△△さん」 |
担当者名が分からないとき | 「ご担当者様」 | 「新規開拓をご担当されている方」のように仕事で呼ぶ |
「申します」は丁寧ですが、初めてかけてきた営業電話だと相手に伝わってしまいます。「です」で言い切ると、普段からやり取りのある相手のような自然な響きになります。相手を「さん」で呼ぶのも同じ理由です。
担当者の名前が分からないときは、「ご担当者様」ではなく、その人の仕事で呼びます。たとえば「新規開拓をご担当されている方」「採用をご担当されている方」と言えば、受付も誰につなげばよいか判断しやすくなります。
用件は短く言い切ります。長い前置きや会社紹介から入ると、受付はその間に「断る理由」を探し始めます。
この記事の監修者
へりくだった名乗りが切られる理由
2026年7月の録音レビューでは、新人アポインターの電話を聞き直しました。そこで目立ったのが、入りがへりくだりすぎている電話です。その日の電話の約8割がこの質で、営業電話だと見抜かれて「大丈夫です」と切られていました。
丁寧にしようとするほど、言葉が増え、声が小さくなり、相手に「売り込みだ」と身構えさせてしまいます。指導では、既に取引がある相手に電話をしているときのような、落ち着いた堂々としたトーンで話すように伝えています。
ただし、これはあくまで話し方の話です。取引があると偽ったり、「以前お話しした件で」のように実際にない接点を作ったりしてはいけません。取引の有無を聞かれたら、正直に「まだお取引はないです」と答えます。偽った接点は、担当者につながった時点ですぐに分かり、信頼を失います。テレアポで避けたい言い方は「テレアポのNGワード・やってはいけないこと」にまとめています。
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受付で止まらない言葉選び
名乗りの後の用件の伝え方で、受付を通れるかどうかが変わります。
IT用語を受付で使わない
業務SaaSの架電では、受付で「システム」「アプリ」「サービス」「事例」といったIT寄りの言葉を使うと止まりやすいことが分かりました。受付は「売り込みの電話はつながない」と決めていることが多く、これらの言葉はその合図になってしまいます。
代わりに効いたのは、同じ業界のグループでの取り組みの共有や、業界の具体的な課題から入る言い方です。たとえば「二重入力」や「見積と請求のズレ」のように、現場の人なら思い当たる課題を出すと、受付も担当部署に回しやすくなります。呼び出してもらう部門名も、架電する人によってばらつかないよう統一しておきます。
受付には分かりにくく、担当者には分かる言葉で呼び出す
採用支援の商材の架電では、受付に「〇〇職の募集の件で」と、求人票の職種名を使って用件を伝えました。受付には何の話かはっきりしないものの、採用担当者には自分宛ての話だとすぐ分かる言い方です。受付が判断に迷わず、担当者に回してくれやすくなります。
相手が知らない言葉を確かめない
「〇〇という言葉、聞き覚えありますか?」と聞くのは避けます。知らない相手に「知らない」と言わせることになり、話がそこで終わってしまうからです。相手が知らなそうな言葉は、使わないか、相手が分かる言葉に言い換えます。
知名度が低い会社の名乗りの工夫
社名を言っても相手に伝わらない会社は、名乗りの後に「相手がすでに知っている文脈」を添えます。考え方は、入口の訴求を自社名ではなく、相手が知っているものに寄せることです。
ディーノが支援したある案件では、名乗りの際に、相手がすでに知っている製品ブランドとの関係(事実として説明できるもの)を添えました。その結果、担当者と話せる件数が増えました。相手は自社名を知らなくても、聞いたことのある製品名が出れば話を聞く理由ができます。
知名度が低い会社が使える「相手が知っている文脈」には、次のようなものがあります。
- 相手が使っている、または知っている製品・ブランドとの関係(事実に限る)
- 同じ業界・同じグループでの取り組み
- 業界の具体的な課題(現場の人が思い当たる言葉で)
- 相手の部署の仕事(求人の職種名など)
どれも、事実であることが前提です。
名前を聞くことで次の電話がつながる
名乗りと同じくらい大切なのが、電話口の相手の名前を聞くことです。録音レビューでは、次の2点を指導しています。
- 冒頭で電話口の相手の名前を聞き、会話の中で繰り返し名前を呼ぶ
- 電話を切る直前に「今後どなたにお電話するのがよいですか?」と聞き直す
担当者の名前が分かっているかどうかで、次にかけたときのつながりやすさは大きく変わります。レビューの場では「十倍違う」という言葉が出たほどです。名前が分かれば、次は「△△さんいらっしゃいますか」と指名で呼び出せます。担当者の調べ方は「大手企業のキーマンの調べ方」でも紹介しています。
よくある質問
Q. 「です」で名乗ると失礼になりませんか?
A. 「お世話になっております」を添えたうえで「です」で言い切れば、失礼にはなりません。「申します」は丁寧な反面、初めての営業電話だと伝わりやすくなります。
Q. 受付に用件を詳しく聞かれたら、どう答えればよいですか?
A. 短く、事実で答えます。取引の有無を聞かれたら正直に答えてください。そのうえで、担当者の仕事や業界の課題に関わる話であることを一言で伝えます。
Q. 担当者の名前を聞いても教えてもらえないときは?
A. 無理に聞き出さず、「新規開拓をご担当されている方」のように仕事で呼んで、つないでもらいます。電話を切る直前にもう一度、今後どなたに連絡するのがよいかを聞いてみてください。
まとめ
テレアポの名乗りは、「お世話になっております、〇〇の△△です」と短く言い切るのが基本です。へりくだった入りは営業電話だと見抜かれ、切られやすくなります。受付ではIT用語を避け、担当者には分かる言葉で呼び出します。知名度が低い会社は、相手がすでに知っている文脈を事実の範囲で添えます。そして、電話口の相手の名前を聞くことが、次の電話をつなげる一番の近道です。
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