SaaS企業のエンタープライズ開拓|部門導入から全社展開までの進め方
SaaS企業にとって、エンタープライズとの取引は売上の柱になります。一方で、最初から全社導入を提案すると、関係者が多すぎて検討が進まず、競合の重いシステムと比べられて終わることもあります。
この記事は、SaaS企業がエンタープライズを開拓する進め方を、部門導入から全社展開までの流れで示します。
ポイントSaaSのエンタープライズ開拓は、全社ではなく事業部やブランドの単位で入るのが近道です。決裁が早く、成果を出せば他部門への展開の足がかりになります。ターゲットは、業種・規模に加え、外から見える利用ツールや、採用・新事業などの時期の兆しで絞ります。情報システム部門のセキュリティ審査に備えた資料を先に用意し、利用量や人数で金額が広がる料金設計にしておくと、月10万円の取引が月100万円を超えるところまで育ちます。
全社導入を狙わない理由
エンタープライズの全社導入は、関係者が多く、検討に1年以上かかることも珍しくありません。既存の大きなシステムの置き換えになると、競合の重さも変わります。事業部やブランドの単位なら、決裁が部長クラスで完結することが多く、検討期間も短くなります。
ターゲットの絞り方
絞り込みの軸 | 例 |
|---|---|
業種・規模 | 問い合わせ件数が構造的に多い業種、従業員300名以上の事業部 |
外から見える利用ツール | 採用ページや導入事例から分かる、使っているツール |
時期の兆し | 採用の増加、新事業・新ブランドの立ち上げ、組織変更 |
除外 | グループのシステム子会社、既存取引先、競合のパートナー領域 |
ディーノがSaaS企業の大手開拓を支援する際の絞り込みの軸。
情報システム部門の審査に備える
エンタープライズでは、利用部門が導入を決めても、情報システム部門のセキュリティ審査で止まることがあります。セキュリティのチェックシートへの回答、認証の取得状況、データの保管場所などを、最初の商談の前に資料にしておきます。審査で数ヶ月止まるのを防げます。
従量課金で広がる設計
利用量や人数に応じて金額が広がる料金設計なら、部門導入から全社展開までの間に取引が自然に育ちます。月10万円から始まった顧客が、他部門への展開や利用量の増加で月200〜300万円になる例もあります。最初の金額を下げるより、入口の範囲を絞るほうが、単価を守ったまま稟議を通しやすくなります。
取引の広げ方
部門導入で成果を出したら、担当者に他部門のキーマンを紹介してもらいます。成果を出した担当者の社内評価が上がる形で全社展開を提案すると、紹介を得やすくなります。進め方は「大手企業との取引を広げる3ステップ」で示しています。
よくある質問
Q. エンタープライズ開拓にインサイドセールスは必要?
必要です。ただし、インバウンドのリードを追うインサイドセールスと、まだ接点のない大手に当たるアウトバウンドの役割は分けます。後者は部署直通番号や手紙を使う別の技術です。
Q. メーカーの直販とパートナーの領域がぶつからない?
パートナーとしてSaaSを販売している場合、メーカーの直販が担当する大手と重なることがあります。ターゲットを決める前に、担当の範囲を確認します。
Q. 最初の導入事例がない場合は?
同じ業種でなくても、近い課題を解いた中堅企業の事例を整理します。社名を出せなくても、規模・課題・成果を具体的に語れれば効きます。
Q. SaaSのエンタープライズ開拓を外部に任せられる?
任せられます。ディーノの「オオテトル」は、事業部やブランドの単位を含め、業種・業態・企業規模でターゲットを指定でき、部署直通架電・手紙・LinkedInで決裁者に接触します。外資系SaaSの日本市場開拓にも対応しています。
まとめ
SaaSのエンタープライズ開拓は、事業部やブランドの単位で入り、成果を出して全社に広げるのが近道です。時期の兆しで絞り、情報システム部門の審査に備え、利用量で広がる料金設計にすることで、小さな取引を大きく育てられます。
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